
じいちゃんと 二人で東京から大阪と旅行をしました
家は親父が 家族サービスをするようなタイプではなく、一度も家族
旅行といったものをしたことがありませんでしたので
じいちゃんは不憫におもったのでしょうか
僕を連れて行ってくれました
小学6年生の夏です
当時まだ新しかった東京ドームや浅草・・・
東京タワーにも上がりました
二人で入ったレストランでは 注文や食事方法がわからない僕らに、隣
で男性と二人で食事していたお姉さんがとても親切に何度も何度もお世
話してくれました
男性はないがしろにされ 退屈そうだったのを覚えています
あとで
「なんで あのお姉さんはこんなに親切ながやろう」
とじいちゃんに問うと
「見ておれんかったがよ」と笑いました
他にも
東京の街では大きな声で方言丸出しで話す僕ら二人を道行く人が振り返
りました
不思議でした
そんな東京に3日滞在し
大阪へ
大阪での2日目
本屋を営んでいたじいちゃんは問屋さんと少し用事があるから待ってい
てくれと
少しお金をくれました
僕はこの時間をどうしようかと思い
映画館で一人観たのが「その男凶暴につき」でした
初めての北野映画です
映画を見終えるとじいちゃんが
「こんな映画が面白いがか?ヤクザ映画か?」と言うので
何故この映画を選んだのかは忘れましたが
「とにかく よくわからんが 面白かった」と言った
小学6年生の夏
思い出に残る夏です
北野映画ファンの中での評価は大きくわかれるかとおもいますが
「菊次郎の夏」がとてもすきです
自分にも
こんな夏がありました