2009年02月05日

江戸アケミC

j0.jpg

10時45分

大幅に遅刻した俺たち3人が山の中、山頂のお墓に到着した


しかし今日はとても良い天気だ


「ここかぁ ところでアフリカ人(ニックネーム、日本人です)はいるか?」


辺りを見渡せど、人の姿はない…


いや

よく見ると少し遠くで人が動いているのが見えた


「あッ アフリカ人」とアイクが指差した


近づいて行くと数人に混じって、アフリカ人で健気にお墓掃除をしていた


「ゴメン 遅くなった」と言うと


「うへへっ 掃除中」と素敵に笑ったあと


「えーっとね あの人がマネージャーさんで隣りでカメラ持っている人が作家さん、

その隣りが東京からきたファンの方、そんでお母さんと江戸さんのいとこ」

と俺ら3人に説明をする


僕らはみんなに頭を下げた


それからアフリカ人が僕らを

「友人です。江戸アケミさんのファンなんです」とお母さんに紹介した

お母さんは

「本当にありがとうございます」とすごく丁寧に言って頭を下げた

俺たちは先ほど買った花束を抱えたまま突っ立ち、なんて言っていいかわからず

ただただ 深く頭を下げたのでした



しかし、お母さんはおいくつだろう?



1953年生まれの江戸アケミがもし今も生きていたら55歳になる

となると当然お母さんもそれなりのお歳ではあるが、とてもお元気そうに見えた


お母さんのそばにいた男性も

僕らに「ありがとう」と言って頭を下げた

俺らも頭を下げる


江戸アケミのいとこになるそうだ




それから…


オレは江戸アケミのお墓を見ていた


こういった様式のお墓を実際見るのは初めてだし、お線香のない墓参りも初めてだった


何をするでもなくお墓を眺めていた

何かをしたいのだが、勝手がわからず…

遅刻したせいもあって、ほぼことは済んでしまっていた

花など縁のない男がただ花束を抱えているだけだ



その間に

お母さんといとこさんを中心に皆がお供えする花を用意し始めた


隣にいる いの先輩に

「やっぱ、この花は束のままお供えするでね?」

「そやなぁ その予定の花束やもんな」と いの先輩

とは言ったものの結局バラシテお供えすることになった

「遅刻しちょるがに、わざわざ時間かけて花束にしてもらう必要なかったね」と言うと

「俺らの計画性なんていつもそんなもんよ」とアイクが言った


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皆が花を供えていく


「もうあれから19年ですか…」と作家さんが口を開いた


いとこさんがポツリと言う

「正孝(江戸アケミ氏の本名)とは小さい頃からよく遊んだ仲やった。上京してからも

時々会ってたね。早いもんで… 19年がたった」と


「早いね。でもあの時のことは忘れんね。嘘やと思うた。信じられんかった」とお母さん


「アケミのことはTVのニュースにもなりましたよね。新聞にも出てた。

それに東京で行われた葬儀の日… ものすごい人でした」とマネージャーさんが言う


「ファンの方はこのお墓に来ているやろか?」とお母さん

「来た様子はないですね。問題はまずお墓がどこにあるのかわからないのがあるでしょう」

とマネージャーさんが言った


それから

皆が順番に手を合わせた


目の前の墓石には

江戸正孝と彫られてある

その隣りには江戸氏の父の名もあった


お墓参りの最後


「帰る前に皆さん並んで下さい。写真を撮りましょう」と

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青空の下、江戸アケミの墓石の脇に皆が並ぶ


俺らもぎこちなく写真に収まった



「では私たちは帰ります。今日はありがとうございました」

そう言って また深く頭を下げたお母さんは

いとこさんと一緒に帰っていった


「さて、俺らはどうしようか?」


するとマネージャーさんが

「僕ら、まだ列車まで時間があるので、もし宜しかったら一緒に食事でもどうですか?」

と誘ってくれた


断る理由などない

「では是非、食事でも」となった


皆が2台の車に乗り込み

15分ほど走った市内のファミリーレストランへ


道中の車内で

「カフェ”あふりか”を江戸アケミのお墓参りの拠点すればいいんじゃないの?」と話した


お墓、絶対わからないものな…


いつでもファンが訪れることのできるようにね







江戸アケミで忘れられないのが10数年前

上京したての頃、友人になった”へびじ”というロックンローラーが

「ここいいんだよね。家の近所だし」と教えてくれたのが


fujiyama0.jpg

三軒茶屋にあるレコード屋「フジヤマ」でした


そして

そのお店の屋根に掲げられているのが


江戸アケミの言葉

edo0 (2).jpg

時折、頭の中を反復します

忘れませんね



そういうことです


江戸さん





つづく




こんな話もどうぞ

「ウルトラマンやヒーローに少年は憧れた」へ
posted by yuzamurai at 14:37| Comment(9) | TrackBack(0) | 江戸アケミ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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