
今夜はクリスマス
少し、かっこつけて ワイン飲む
そんで、チキン喰って
トムとジェリーにどきどきするのが
我が家のすてきなクリスマス
トムとジェリー「メリークリスマス」
小学生の頃、友人のくり坊が
「トムとジェリーが観たいけんテレビの部屋に行こう」と言ったから
ぼくは同意して、ふたりでテレビの前に座った
「面白い」彼はそう言った
展開がとてもスピーディ
そのみじかい一話一話の中でトムとジェリーの立場が二転三転して、
ちゃんと着地すべき場所に着地する
二匹が織りなす絶妙なテンポは、ぼくらを退屈させない
“異国のリズム”だ
これはぼくらが当時夢中になっていた日本のアニメや漫画(少年ジャンプ他)にはないものだと思う
日本的な情緒が喰いこむ余地がないんだな
極端に言えば、時代劇や演歌の世界なんかにわかりやすいけど、日本のアニメ、漫画にもあった
「ちょっと待っておくんなせぇ…」
「聞いて下さい わたしの話…」
みたいな
日本的な間も浪花節もないな
待っている暇も、話を聞いている暇もここにはないのだ
作り手が違えばもののリズムが違う
そう、これはアメリカのアニメだった
きっとそれが新鮮で良かったのだろう
「面白い」
ぼくもそう言った
そして今、
純日本人のいかれたおじさん(34歳)とおばさん(35歳)は、
少年、少女だった昔と変わりなく
その異国のリズムにどきどきしてます
「では みなさん、すてきな夜を メリークリスマス」
ラベル:Tom and Jerry